『恋愛距離地点』|||SAMPLE|||
※所々抜粋しています※
受話器を上げた瞬間に耳に飛び込んだのは、女性のキンキン声だった。この年齢にして女性管理職、しかも我が社が誇る海外営業部部長、涼宮ハルヒその人だ。
キョンの同期で元同級生だということも補足しておこう。
「お前な、事務の女の子を一体何人辞めさせれば気が済むんだ?」
「”何よその言い方。まるであたしが辞めさせたみたいな言い方じゃない”」
だから本当にそうなんだよ、とも言えずに深いため息をつくキョン。
朝からこんなことが頻繁に起きているため、週末とは言え非常に厳しい精神状態だ。
「もういい。で?谷口に何の用事だったんだ?あいつなら客先と打ち合わせに行ってて、今日は直帰だから会社には戻らないぞ」
「”はぁ?!あいつ何時間打ち合わせするつもりなの?!”」
それは最もな意見だな、と思いながらもキョンは黙り込む。
自分の事業部の人間を、違う部署の人間に売ったりはしないのは当たり前だ。
「仕方ないだろ?このところ営業部の人間が風邪でダウンしてて、谷口ぐらいしか動ける奴が居ないんだよ。あいつは自分の物件じゃないところにも頭突っ込んで客先に出向いてるんだぜ?」
これは嘘ではなかった。
営業部内で風邪が大流行し、管理職を皮切りに次々に営業部の新鋭たちがダウンしていったのだ。
客先で倒れるものを居たぐらいで、営業部では勿論、キョンの所属する管理部でも頭を抱えているのが現状である。
「”そう、良かったわね谷口がバカで。バカは風邪を引かないって本当なんだわ”」
さすがのキョンもこのハルヒの言い方にはムッとして、声が思わず大きくなった。
「おい、用件があるなら早く言えよ。こっちだって暇じゃないんだ」
「”言われなくてもそうするわよ。谷口のバカに伝えてちょうだい。今日は直帰せずに20時からの見積もり会議に参加しなさい、ってね”」
「20時からって…!お前、そんな時間に海外営業が会議始めたら終電逃すことは目に見えてるじゃねぇか!」
「”何?あんたこのクソ忙しい時期に帰るつもりなの?キョン、あんたそんなだから管理職になれないのよ”」
歯に衣着せぬ物言いは、学生時代から変わっていない。
しかし、このキツさがないと海外営業部の部長など務まるはずもない。こんなハルヒでも部下の信頼は厚いのだ。
ここまではっきりNO!と言えるサラリーウーマンも多くないだろう。
「”いい?あんた達がどれだけ忙しいか知らないけど、うちの事業部の人間は平日休日関係なく仕事してるんだからね!海外出張で何ヶ月も囚われの身になってる古泉君のことも考えなさい!!”」
「っ…それとこれとは話しが別だろうが!今はうちの営業の話しをっ」
「”つべこべ言わずに早く連絡しなさい!中間部門でしょ!?”」
ガチャンッ!
キョンが耳から受話器を一度離し、もう一度耳に近づけたときには「ツーツー」という無機質な電子音が虚しく響いていた。
言いたいことだけ言って切りやがった、と深いため息を吐いて、受話器を戻す。事の流れを心配していた事務員の女性が眉を下げてキョンを見ている。何か言いたいのだろうが、何も言えないに違いない。
「谷口の携帯にもう一回だけ連絡してくれ。繋がらなかったらメールを一通入れてもらえるか?」
モバイルパソコンは確実に持ち歩いているはずだから、と言い足して、キョンは小走りにオフィスを駆けていく。
本社の人間を、もうかれこれ15分も待たせているのだから。
※※※抜粋※※※
こっからエロ突入しますのでご注意!!
痛みに顔を歪める古泉の顔を見て、悔しさや怒りがこみ上げる。
どうして、お前は…俺がどれだけ…!
と言葉にはせずに、ただ押し付ける力を強めた。
「…離して下さいっ…!」
「…嫌だと言ったら?」
その言葉に初めて、古泉は当惑から怒りの表情をして見せた。
キッと綺麗な眉を吊り上げて。
「僕が居なくてもっ…!あなたは別にいいのでしょうっ…痛っ!」
その古泉の言わんとしている事に気付いたキョンは、怒りに任せて埃だらけのソファーに古泉を投げ飛ばした。辺りに埃が舞い上がるが、そんな事お構いなしだ。
何するんですか、と驚く古泉に反論される前に上に圧し掛かった。
「お前はっ…」
「…な、にっ…んぅ!?」
このソファーに体を沈めた時に、こうなることぐらい分かっていただろう?と言いた気にキョンは微かに笑って、古泉に噛み付くようなキスを送った。
何か言おうとしたその瞬間を狙って、ぬるりと舌を滑り込ませれば、古泉の頬に生温かい唾液が滴った。
「んぅ…っぁ…ふぁっ!」
「…古泉」
その表情に、言いたかった言葉も今は我慢出来た。
二人の間に銀色の糸が引き、互いに肩で荒い息を吐く。
「っ…キョンくっ…やめっ…これ以上は!」
「冗談だろ…お前だって、ココ、こんなにしてるのに」
「っぁあ!やっ、やめてっ…んぅ!」
体をお互いで押し付けている体勢なのだ。
互いにソコがどうなっているかなんて、明白だ。
衣服を着たまま、腰を動かしてスラックスを押し付ければ、古泉と自分のモノが擦れあって堪らない快感が下半身から一気に駆け上がる。真昼間から、鍵も開けっ放しのこんな場所で、そう古泉の視線が訴える。
「やめて…下さい…っ…鍵も、かかっていないんですよ…!」
「誰もこんな場所に来るかよ…それに…」
その方が興奮するだろ?
耳元で熱く呟けば、堪らないとばかりに体を震わす古泉を見ながら、キョンは首元に顔を埋めた。
体温の熱さを理解していたはずだったが、ボタンを外して直に抱きしめてみると格段の差だ。
本へ続きます。
今回は割りとがっつりエロを書いてしまったので苦手な方はご注意下さい!
また、15歳未満の方はご購入をご遠慮下さい!!
リーマンパロなので、資料室とか出張とか色々盛り込んでます^^^
そして私の体験したこととかネタになってますww
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