受験を控えた夏休み










点数が減る一方の試験用紙


夢を見ていた頃の写真


何もかもが鬱陶しく思える





先生が遠まわしに


お前には無理だって言った


空は高くて、どんなに手を伸ばしても届かない


そうして全てのものが自分を責めているんだと


もとから分かりきっていたから、きっと


知らないフリをして笑えてた





そこに寂しい気持ちはなくて


ただ


あるのは空虚感





そんな私を見るに見かねた母は、夏休みの間だけ


私をある田舎町の下宿屋で過ごさせようとする





何もないただ永遠と緑だけが見える町


電車は一日に三本来るか来ないか


その上、下宿屋には夜も騒がしくて勉強の邪魔ばかりする奴が居て





でも何故か


そこは安心出来る場所だった





「嫌になったら逃げればいいよ。」





その言葉は信じていいのか正直戸惑いつつも


祭り、肝試し、海水浴、花火・・・


好きなことを思う存分に楽しむことが


悪いことだとは思えなくて・・・





そうして


私にとっての学生生活


最後の夏休みが始まろうとしていた−・・・





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